スイスフラン・ショック

2020年1月5日

英語ではSwiss Franc(currency) shockです。スイスフランは円と同様安全通貨とされ、リスクオフ時には上昇する傾向があります。そのため、スイス国立銀行は日本銀行と同様に、自国通貨の上昇を嫌うという特徴があります。

 

2011年にのギリシャ危機から飛び火した欧州債務危機では、ユーロを売ってスイスフランを買うという動きが起きました。スイスフランの上昇を防ぐためにスイス国立銀行は同年9月に1ユーロ=1.2スイスフランという上限を設定、それを上回る場合は無制限にユーロ買いスイスフラン売りの為替介入で対抗するという市場への強いメッセージを送りました。

 

この方針は3年以上続き、投資家は安心してユーロ買いを進めることができました。低金利のスイスフランを調達し高金利の資産、特に不動産に投資するキャリートレードがハンガリーやルーマニアなどの中欧・東欧諸国で盛んに行われていました

 

しかし、ECBQE(量的緩和)を進めたこともあり、ユーロ安スイスフラン高圧力が高まり、これ以上の自国通貨防衛は困難と判断、15年1月に突然1ユーロ=1.2スイスフランという上限を撤廃しました。

 

市場では大きなサプライズとなり、わずか数10分で1ユーロ=0.8フランにスイスフランが急騰しました。日本ではスイスフランの取引自体が少なかったので打撃は欧米に比べると格段に小さかったわけですが、中上級者の方は個人投資家でもプロのようにこのユーロ/スイスフランをロングしていたようです。

 

こうした、恐らく専業中心だと思うのですが、個人投資家はスリッページが通常では考えられないほど拡大し、逆指値レート以上に大きな損失を抱えて強制ロスカットされ、支払不能に陥る方も出たそうです。

 

その為プロや個人の投資家だけでなく、FX会社も大きな損失を被ることとなりました

 

2018年に暴落したVIX指数(恐怖指数)も同じですが、相場では何が起きるか分かりません。安全な投資で着実に少しずつ利益を得られたはずが、人生最大のコツコツドカンとなってしまいます

 

そう言った意味ではギャンブルなのでFX入門者や初心者の方には通貨のキャップ制(上限制)を利用したトレードはおすすめできません

 

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