地政学リスク

2020年5月9日

英語でGeopolitical riskで地域を意味するGeographyと政治的危機を意味するpolitical riskの造語です。直訳すると、その地域特有の政治的危機となります。ある地域の政治とそれに付随する軍事的緊張がその地域の経済活動に悪影響を及ぼすリスクを指します。

 

日本を含む東アジアでは北朝鮮のミサイル発射実験が2017年に地政学リスクとなりました。中東では2019年3月にISの壊滅宣言が出されその影響力は大きく軽減されました。

 

しかし、イスラエルのテルアビブからエルサレムの首都移転やゴラン高原領有をアメリカが承認する、イスラエルとレバノン(ガザを含む)の反政府組織ヒスボラとが軍事的衝突を繰り返す、イエメンでのイランとサウジアラビアとの代理戦争、ヨーロッパではイタリアやオーストリアでのポピュリズム政党の勢力拡大と移民制限問題など、近年は世界中で地政学リスクが拡大しています。

 

2019年末からリスクオンが続いていた為替相場も、トランプ大統領によるイランの国民的英雄であるソレイマニ司令官がイラクで米国の攻撃で死亡、イランが報復予告をしたことで2020年1月3日には円全面高となり、リスクオフ相場の展開に転じました。

 

このように地政学リスクは通常はその周辺地域の通貨への売り、例えば中東の有事の場合はユーロ売り、という形で現れFX相場に大きな影響を与えるので入門者や初心者の方も常にウォッチする必要があります。

 

今回のイランとアメリカとの全面対決というように世界的な影響がある場合はリスクオフとなり、円高・スイスフラン高となります。

 

また、該当国が共産主義国家などの理由でその国の通貨の流通が少ない場合には、貿易などで関係の深い国の通貨が売られる場合もあります。2018年8月には、米中貿易摩擦で、流通量の少ないアジア通貨のプロキシーとして、中国やアジアとの取引が深い豪ドルが予想外に売りを浴びました

 

また、今回のイランとアメリカとの対立もそうですが、中東情勢は原油価格に大きな影響を与えるので、特に注意が必要です。

 

東アジアで地政学リスクが生じた際には、円の場合は有事の円高となりますので、その円安要因と有事の円高が綱引きとなりますので、どちらに動くか予想しづらいです。

 

そうした際は“休むも相場ですよね!FX入門者や初心者の方はポジポジ病にかからないよう気をつけましょう!

 

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